「毎朝の満員電車、もう限界…」 「最近、運動不足でお腹周りが気になってきた…」 「通勤時間を、もっと有意義に使えないだろうか?」
もし、あなたが一つでもこう感じているなら、「ジテツウ(自転車通勤)」がその全てを解決してくれるかもしれません。
とはいえ、いざ始めようと思っても、
「何から準備すればいいの?」 「全部でいくらかかるんだろう?」 「始めてから後悔しないかな…」
など、不安なことだらけですよね。すごく分かります。僕もそうでした。
でも、安心してください。 この記事では、そんなあなたの不安を解消し、明日からでも走り出したくなるように、ジテツウの始め方の全ステップを、僕自身の経験を交えながら徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたの目の前の霧が晴れ、最高のジテツウライフへの第一歩を踏み出せているはずです!
【STEP 1】まずやるべき最重要ミッション:通勤ルートを知る
「さあ、自転車を買いに行こう!」…と、その前に。 最も重要な、そして最初に行うべきは「通勤ルートの確認」です。これを知らずに始めると、後で「こんなはずじゃなかった…」と後悔する可能性があります。
Googleマップで距離と高低差を調べる
まずはGoogleマップを開き、「出発地:自宅」「目的地:会社」を入力して、「自転車」のアイコンを選択してください。
距離: あなたが毎日走る距離です。まずは片道15km以内から始めるのがお勧めです。
所要時間: 表示される時間はあくまで目安。信号待ちなどを考慮すると、プラス5〜10分は見ておきましょう。またパンクの可能性もあるので余裕を持っておくと安心です。強風、豪雨などもあるのでこの点も注意しましょう。
高低差: 「坂道がどれくらいあるか」が分かります。もし激坂が多いルートなら、後述する「電動アシスト自転車」が有力な選択肢になります。また軽量な自転車や装備も効果的です。
【距離別の所要時間目安】
距離 | 想定時間 | コメント |
---|---|---|
〜5km | 約15〜20分 | 初心者でも余裕。最高のジテツウ距離! |
〜10km | 約30〜40分 | 慣れれば快適。良い運動になります |
〜15km | 約45〜60分 | 中級者向け。体力と装備が必要 |
【STEP 2】:あなたのスタイルはどっち?始める前のルール確認
ひとくちに「ジテツウ」と言っても、そのスタイルは主に2つあります。あなたの目指すスタイルに合わせて、事前に確認すべきポイントをチェックしましょう。
パターンA:会社まで、すべて自転車で行く場合
これは、自宅のドアから会社のデスクまで、一貫して自転車で移動するスタイルです。確認すべきは**「職場のルール」**です。
- 会社の駐輪場はあるか?(最重要)
- 屋根の有無、セキュリティ(監視カメラなど)も確認できるとベストです。
- 自転車通勤の許可申請は必要か?
- 会社によっては、誓約書や保険の加入証明の提出を求められる場合があります。
- 交通費の扱いはどうなるか?
- 電車通勤の定期代が支給されなくなるケースがほとんどです。しかし、前回の記事でシミュレーションした通り、多くの場合、それを差し引いても自転車の方が経済的メリットは大きくなります。
これらの点は、後々のトラブルを避けるためにも、必ず事前に総務部などに確認しておきましょう。
パターンB:最寄り駅まで自転車で行く場合(バイク・アンド・ライド)
パターンB:最寄り駅まで自転車で行く場合(バイク・アンド・ライド)
満員電車に乗る時間を短縮しつつ、駅までのアクセスを快適にする、非常に効率的なスタイルです。この場合に確認すべきは**「駅周辺の環境」**です。
屋根の有無、管理人の常駐、防犯カメラの設置状況なども、大切な愛車を毎日預ける上での重要なチェックポイントです。
- 駅の駐輪場(ちゅうりんじょう)の有無と場所
- まずは、利用する駅に駐輪場があるか、駅からどれくらいの距離かを確認しましょう。市区町村が運営している場合が多いです。
- 料金体系(一時利用か、定期利用か)
- 無料か有料か、有料の場合は1日あたりの「一時利用」料金、そしてお得な月極・年間の「定期利用」があるかを確認します。この料金は、年間の収支シミュレーションに含める必要があります。
- 空き状況と申し込み方法(最重要)
- 都市部の駅では、定期利用が満車で**「予約待ち」**になっていることも珍しくありません。「いざ始めようと思ったら、駐輪場が数ヶ月待ちだった…」という事態を避けるためにも、市区町村のウェブサイトや、駐輪場の管理事務所に必ず事前に確認してください。
- セキュリティ
- 屋根の有無、管理人の常駐、防犯カメラの設置状況なども、大切な愛車を毎日預ける上での重要なチェックポイントです。
【STEP 3】リアルな数字:初期費用は一体いくら?
「結局、全部でいくらかかるの?」という疑問にお答えします。 揃えるモノによってピンキリですが、大まかな目安として2つのコースを想定しました。
最低限コース(約7万円〜) | 快適コース(約15万円〜) | |
---|---|---|
自転車本体 | 50,000円〜 | 100,000円〜 |
ヘルメット | 5,000円〜 | 15,000円〜 |
ライト(前後) | 3,000円〜 | 8,000円〜 |
鍵(ロック) | 3,000円〜 | 7,000円〜 |
自転車保険 | 3,000円〜(年額) | 5,000円〜(年額) |
防犯登録 | 600円程度 | 600円程度 |
空気入れ | 2,000円〜 | 5,000円〜 |
バッグ | – | 15,000円〜 |
合計 | 約66,600円 | 約155,600円〜 |
まずは「最低限コース」で始めて、少しずつ快適アイテムを買い足していくのがおすすめです。

【STEP 4】これがないと始まらない!必須アイテムを揃えよう
さあ、いよいよモノ選びです!ここでは各アイテムの重要性を解説します。詳しい選び方は、それぞれの詳細記事を参考にしてください。
- 自転車本体
最初は「クロスバイク」を選んでおけば間違いありません。ロードバイクほどの前傾姿勢にならず、ママチャリより遥かに軽快に走れる、まさにジテツウに最適な一台です。

- 安全装備(ヘルメット・ライト・鍵)
これらは、あなたの命と愛車を守るための最重要アイテムです。ヘルメットは2023年4月から着用が努力義務化されました。ライトと鍵はケチらず、信頼できるものを選びましょう。
- 自転車保険
必須中の必須です。万が一、歩行者とぶつかって大怪我をさせてしまった場合、数千万円もの賠償を命じられるケースもあります。ここ神奈川県では、自転車保険への加入は条例で義務化されています。必ず加入しましょう。

- 防犯登録
法律で義務付けられています。通常は自転車の購入時に、お店で手続きをしてくれます。
【STEP 5】あると快適性が爆上がりする便利アイテム
必須ではありませんが、これらを揃えるとジテツウの質が劇的に向上します。
フロアポンプ(空気入れ): 快適な走りのために、週に一度は空気圧をチェックしましょう。
オイル:チェーンなどに使用。走行時の抵抗、音鳴り、摩耗を軽減し快適に、またパーツの寿命を伸ばします。
通勤用バッグ: PCや書類を安全に運び、汗による背中の不快感を軽減してくれます。
ウェア: 速乾性のインナーや、温度調整しやすい上着があると非常に快適です。
レインウェア:雨の日も乗るなら必須です。透湿性や防水性、耐久性の高いものを選びましょう。
グローブ: 手のひらの痛みを軽減し、ハンドルのグリップ力を高めてくれます。
スマホホルダー: ナビを使いたい場合に重宝します。
【STEP 6】心構えが大事!ジテツウの注意点
最後に、始めてから後悔しないための注意点です。
交通ルールは絶対に守る: あなたは「車両」です。信号無視や一時不停止は絶対にやめましょう。
パンクは必ず起こるものと心得る: 事前にパンク修理の方法を学んでおくと、いざという時に慌てません。
天候との戦い: 雨や強風の日は、無理せず電車を使う勇気も必要です。
盗難対策: 地球ロック(固定物とフレームを一緒にロック)を徹底しましょう。
まとめ:さあ、最高のジテツウライフへ!
ここまでお疲れ様でした! 自転車通勤を始めるためのステップは、意外とシンプルだったのではないでしょうか。
まとめ
ポイントは下記の3点です。
- ルートと会社のルールを確認する
- 予算を決めて、必須アイテムを揃える
- 安全に気をつけて、まずは走ってみる!
満員電車のストレスから解放され、風を切って走る毎日は、想像以上に爽快で、あなたの人生をきっと豊かにしてくれます。
さあ、まずはGoogleマップを開いて、あなたの「新しい通勤路」を調べてみることから始めてみませんか?
